デンマークのジーランド地方の湖で、ある老人が越冬する野鴨に餌を与えるようになりました。

初めの頃、野鴨は警戒して餌を食べずほかの餌場へと旅立っていましたが、やがて餌に困らないため、
居心地が良くなり、すっかりその湖に居ついてしまいました。

ある日、老人が亡くなりました。
野鴨は次の餌場を探そうとしましたが、湖に居ついていた間に肥えて飛ぶことや駆けることを忘れ、
もはや、ほかの餌場を探すことができなくなっていました。

そして、春の雪解け水が大量に湖に流れ込み、太った野鴨は死んでしまいました。

本来数千キロを飛ぶことのできる精悍な野鴨でも、環境に安住することにより本来の生命力を失い、
環境の変化にも対応できなくなってしまったのです。

この話は、安住安楽することなく、社会変化、環境変化に対し敏感に行動することが必要だと私たちに教えているのです。

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